仏教国際ネットワークの源流 【龍谷叢書35】

海外宣教会(1888年~1893年)の光と影

著者 中西 直樹
吉永 進一
出版社 三人社
ジャンル 歴史・資料 > 歴史
出版年月日 2015/06/01
ISBN 9784908147388
判型・ページ数 A5・230ページ
定価 本体3,000円+税
在庫 お取り寄せ
明治20年代、日本とスリランカ・インド・アメリカ・ヨーロッパとの民間交流の実態に迫る! 日本仏教の周辺に短期間出現した国際ネットワークは、一方では真宗内部の民衆的な仏教運動のエネルギーと、他方では欧米の仏教シンパたちの日本仏教への過剰ともいえる思い込みと関与によって構築された。そのネットワークは短期間であったとはいえ、近代の仏教思想に大きな影響をもたらした。本論集は、それを運動と思想、日本ローカルと海外の側から分析してみようという、複眼的なアプローチの試みである。(序章より)
序章 海外宣教会から仏教モダニズムまで  吉永進一

第一章 海外宣教会とその時代  中西直樹
はじめに
1 欧米通信会から海外宣教会へ
2 海外宣教会創設者の群像
3 初期の海外宣教会とハワイ布教計画
4 支援者の減少とハワイ布教の挫折
5 フランス布教計画と九州仏教勢力との提携
6 英語仏書施本事業と海外宣教会の消滅
おわりに

第二章 仏教ネットワークの時代
―明治20 年代の伝道と交流―  吉永進一
はじめに
1 「欧米仏教」
2 三人のアメリカ人仏教徒
3 オルコット招聘と仏教復興
4 海外宣教会
5 『海外仏教事情』とTHE BIJOU OF ASIA
6 執筆者たち
7 フォンデスの伝道と欧米仏教の終焉
8 欧米仏教と新仏教

第三章 明治期九州真宗の一断面 
―通仏教的結束から世界的運動へ―  中西直樹
はじめに
1 熊本における三業派と聞信派の対立
2 酬恩社と法住教社の協調性の醸成
3 九州仏教団と通仏教的勢力の結集
4 九州仏教倶楽部と万国宗教会議
おわりに

第四章 大拙とスウェーデンボルグ
―その歴史的背景―  吉永進一
はじめに
1 懐疑と経験
2 明治20 年代のスウェーデンボルグ
3 大拙とスウェーデンボルグ
4 大拙のスウェーデンボルグ論
5 宗教から迷信まで
結語

参考資料
『海外佛教事情』総目録
『THE BIJOU OF ASIA(亜細亜之宝珠)』総目録

あとがき

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