法藏館書店ニュース - 2024.04.26
柳宗悦の視線革命
もう一つの日本近代美術史と民芸の創造
「全球的時代状況との同時的感応」という世界的な知と美の変動の中を疾走した柳の軌跡を通し、もう一つの日本近代美術史の可能性の中心と民芸の創造のダイナミズムを描く。
第二章 革命の画家――日本最初期のモダニズム讃美者としての柳宗悦
第三章 リーチと天心のロンドン――「白樺」の「文学的」な美術言説の原風景
第四章 西田哲学と大拙禅と柳のセザンヌ――近代美術批評の原風景としての『善の研究』
第五章 「白樺」と「劇団民藝」のゴッホ――「呪われた画家」が日本で「炎の人」になった理由
第六章 柳と啄木、それぞれの大逆事件――知識人の沈黙と「悲しき玩具」としての芸術
第七章 マティスと民芸、白樺派の文人趣味――貴族趣味としての清貧礼讃と反技巧主義
第八章 白樺美術展から日本民芸館へ――展示を「創作」とした柳の先駆的キュレーション
第九章 ブレイクと民芸の直観――ウルフのヴィジョン、ジョイスのエピファニー
第十章 純粋経験のアリア――声楽家柳兼子と美学者柳宗悦の誕生
第十一章 ゴーギャンのタヒチ、柳の朝鮮――アナキスト・プリンスのオリエンタリズム
第十二章 李朝白磁のオード――柳のキーツと郡虎彦のプルースト