重版情報(2020年4月~) - 2025.05.16
宗教認知科学入門
進化・脳・認知・文化をつなぐ
宗教はなぜ世界中で信じられているのか。認知と進化の観点から宗教現象を分析する新分野、「宗教認知科学」の世界初の教科書。
科学の視点から宗教を見ると、興味深いことがいろいろとわかってきた。宗教認知科学は、人間の認知が宗教的な思考や行動に果たす役割を、認知科学、進化生物学、心理学、神経科学、人類学などの知見から解明を試みる学際的な分野。初学者向けの教科書であり、当分野の視点、研究方法、代表的研究を網羅した基礎的文献、堂々刊行。
【原著】Claire White, An Introduction to the Cognitive Science of Religion: Connecting Evolution, Brain, Cognition and Culture(Routledge, 2021)
科学の視点から宗教を見ると、興味深いことがいろいろとわかってきた。宗教認知科学は、人間の認知が宗教的な思考や行動に果たす役割を、認知科学、進化生物学、心理学、神経科学、人類学などの知見から解明を試みる学際的な分野。初学者向けの教科書であり、当分野の視点、研究方法、代表的研究を網羅した基礎的文献、堂々刊行。
【原著】Claire White, An Introduction to the Cognitive Science of Religion: Connecting Evolution, Brain, Cognition and Culture(Routledge, 2021)
献辞
序文
謝辞
第1章 宗教認知科学とは
行動主義への反発を発端とした1950年代の認知革命
1990年代の文化研究への反発としての宗教認知科学
CSRの初期の開拓者が提起した当時の文化研究への異論
宗教研究への新たな認知的アプローチのはじまり
CSRの草創期における進化的アプローチの影響
今日のCSRの形成
本章のまとめ
第2章 前提となる知識
古典的な宗教の概念化
CSRにおける宗教の概念化
CSRにおける信念の概念化
本章のまとめ
第3章 解き明かすべき問い
なぜある種の宗教的な考えや行動は途絶えることがないのか
宗教的な考え・行動を支える認知的・心理的基盤
人の持つ認知的傾向はどこから生まれるか
文化と認知はどのように相互作用して宗教を生み出すのか
本章のまとめ
第4章 研究方法
方法論的仮定
1.宗教は科学的な方法で研究できる
2.方法論的自然主義
3.方法論的多元主義
4.CSRにおける学際的な統合
本章のまとめ
第5章 世界のあり方
現実世界の起源と成り立ちの説明
なぜ人々は進化論を拒否し、創造論を支持するのか
進化の理解を妨げ、創造論を好む認知バイアス
直観と科学的事実が衝突するとき
宗教的思考と科学的思考の合理性
世の中の出来事を説明する――併存的思考
世の中の出来事を説明する――道徳的正義の思考
本章のまとめ
第6章 死後の世界
死後の世界に関する認知論
死後の世界についての文脈論
死後の世界の信念を支える直観
永遠の生を希求する人々――死後の世界についての動機論
死後の世界の存在についての認識論的含意
本章のまとめ
第7章 超自然的行為者
超自然的行為者概念の獲得と発達
大人の超自然的行為者概念の表象
超自然的行為者概念の広まり――反直観的バイアス
超自然的行為者概念の広まりについての認知的説明
超自然的行為者の認知的理論の持つ哲学的含意
本章のまとめ
第8章 道徳
道徳はどこから来たのか
宗教は現代社会においてどのように道徳的な意思決定と行動に影響を与えるのか
宗教と道徳の関係に関する進化認知科学の視点
宗教と道徳への新たな分解アプローチ
本章のまとめ
第9章 儀礼I――儀礼の学習・表象・伝達
儀礼とは何なのか
いかに儀礼は学習されるのか
儀礼はどのように表象されるのか
儀礼はどのように伝達されるのか
本章のまとめ
第10章 儀礼II――儀礼の機能
儀礼は個人のために何をするのか
儀礼は集団のために何をするのか
本章のまとめ
第11章 まとめと今後の方向性
CSRの哲学的・神学的意味合い
評価と意味合い、将来の方向性
本章のまとめ
訳者あとがき
序文
謝辞
第1章 宗教認知科学とは
行動主義への反発を発端とした1950年代の認知革命
1990年代の文化研究への反発としての宗教認知科学
CSRの初期の開拓者が提起した当時の文化研究への異論
宗教研究への新たな認知的アプローチのはじまり
CSRの草創期における進化的アプローチの影響
今日のCSRの形成
本章のまとめ
第2章 前提となる知識
古典的な宗教の概念化
CSRにおける宗教の概念化
CSRにおける信念の概念化
本章のまとめ
第3章 解き明かすべき問い
なぜある種の宗教的な考えや行動は途絶えることがないのか
宗教的な考え・行動を支える認知的・心理的基盤
人の持つ認知的傾向はどこから生まれるか
文化と認知はどのように相互作用して宗教を生み出すのか
本章のまとめ
第4章 研究方法
方法論的仮定
1.宗教は科学的な方法で研究できる
2.方法論的自然主義
3.方法論的多元主義
4.CSRにおける学際的な統合
本章のまとめ
第5章 世界のあり方
現実世界の起源と成り立ちの説明
なぜ人々は進化論を拒否し、創造論を支持するのか
進化の理解を妨げ、創造論を好む認知バイアス
直観と科学的事実が衝突するとき
宗教的思考と科学的思考の合理性
世の中の出来事を説明する――併存的思考
世の中の出来事を説明する――道徳的正義の思考
本章のまとめ
第6章 死後の世界
死後の世界に関する認知論
死後の世界についての文脈論
死後の世界の信念を支える直観
永遠の生を希求する人々――死後の世界についての動機論
死後の世界の存在についての認識論的含意
本章のまとめ
第7章 超自然的行為者
超自然的行為者概念の獲得と発達
大人の超自然的行為者概念の表象
超自然的行為者概念の広まり――反直観的バイアス
超自然的行為者概念の広まりについての認知的説明
超自然的行為者の認知的理論の持つ哲学的含意
本章のまとめ
第8章 道徳
道徳はどこから来たのか
宗教は現代社会においてどのように道徳的な意思決定と行動に影響を与えるのか
宗教と道徳の関係に関する進化認知科学の視点
宗教と道徳への新たな分解アプローチ
本章のまとめ
第9章 儀礼I――儀礼の学習・表象・伝達
儀礼とは何なのか
いかに儀礼は学習されるのか
儀礼はどのように表象されるのか
儀礼はどのように伝達されるのか
本章のまとめ
第10章 儀礼II――儀礼の機能
儀礼は個人のために何をするのか
儀礼は集団のために何をするのか
本章のまとめ
第11章 まとめと今後の方向性
CSRの哲学的・神学的意味合い
評価と意味合い、将来の方向性
本章のまとめ
訳者あとがき