新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
慶滋保胤 【人物叢書286】
平安時代中期の儒学・漢学者。陰陽道を家学とする賀茂家に生まれながら紀伝道に進み、文筆官僚たる内記として花山朝の政治を担った。文人貴族や僧侶らと勧学会を結成し、源信らと交流、やがて突然に出家を遂げる。当時の京の世相を伝える「池亭記」や、『日本往生極楽記』を著わす。後世の隠棲文学に影響を与えた浄土信仰の先駆者の生涯を描き出す。
はしがき/誕生と出自(保胤の生年/保胤の家族)/学生保胤(大学入学/才子保胤/善秀才宅詩合)/勧学会(勧学会の草創/勧学会の次第/保胤と勧学会/勧学会の衰退)/起家と改姓(起家献策/詩合・歌合への出仕/慶滋改姓)/内記保胤(公私の文筆活動/池亭の家主保胤/浄土信仰とその著述/花山朝政と保胤)/沙門寂心(心覚から寂心へ/横川登山/八葉寺の創建/寂心の死)/慶滋保胤の記憶/賀茂氏略系図/略年譜