新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
宗教の壁を乗り越える
多文化共生社会への思想的基盤
多民族、多宗教、多言語、その他の様々な差別を抱える社会において、「共生」を阻む要因とは一体何なのか。本書は、宗教的多様性や文化的多様性が現代社会にもたらす諸問題に焦点を当て、宗教問題を通じて改めて検証し、それらを克服するための思想基盤の構築図ろうとする画期的論文集。
はじめに 宮本久義
Ⅰ キリスト教社会での共生の可能性と困難さ
教会に門松を立ててよいか?イエズス会のアジア布教における衝突・妥協・融合 菊地章太
一、ひとつの質問から
二、異なる文化に入りこむ
三、現代日本につながるか
四、礼拝するのではない
五、身を切らずには……
レッシングの宗教思想?啓蒙思想との関わりから 曽田長人
一、はじめに
二、ルター派の正統主義、理神論、レッシングの宗教観?『無名氏の断片』をめぐって
三、『賢者ナータン』における宗教思想?啓蒙思想との関わりから
四、結語
共生の形而上学 永井 晋
一、形而上学としての共生思想
二、多神教から一神教へ?共生の発生
三、「形而上学とは何か」?ハイデガーの無の形而上学
四、レヴィナスの一/無限の形而上学
五、秘教的「共生の形而上学」
テロ時代の人道主義の可能性と限界?共生思想としての赤十字運動の視点から 井上忠男
一、グローバリズムとアイデンティティ戦争
二、犠牲の構図と他者との繋がり
三、赤十字と普遍的人道の理念
四、共生社会の思想的基盤とは何か
Ⅱ イスラームと他宗教との共生
他者との共生とイスラーム 鎌田 繁
一、ザーヒルの面について
二、バーティンの面について
偶像と多神教をめぐるイブン・アラビー?全体主義に抗うイスラームの思考について 小野純一
一、はじめに
二、イブン・アラビーとイブン・タイミーヤの遺産
三、セルフ・オリエンタリズムと反セム主義的ステレオタイプ化
四、イブン・アラビーの偶像論
五、まとめ
現代イランにおける諸宗教の共生の実態と課題 バフマン・ザキプール
一、はじめに
二、イランにおける諸宗教の共生に関する見解
三、イラン諸宗教の分類
四、イランの諸宗教における光と闇の形而上学
Ⅲ インドの宗教にみる共生
ジャイナ教における非暴力の哲学的正当化 ジャンヤンドラ・ソーニー(翻訳:三澤祐嗣)
一、はじめに
二、インドにおける殺生と不殺生
三、ジャイナ教の形而上学的理論
四、殺生と不殺生の形而上学的実証
五、おわりに
異宗教間の〈境界〉と〈共生〉?インドのヒンドゥー教とイスラームについて 橋本泰元
一、はじめに
二、一九九二年の暴動
三、北インド中世史における両宗教の「共生」
四、サントの伝統と思想
五、ヒンドゥー教とイスラームの「共生」?現代の事例
六、おわりに
伝説のラーマ王国?ヒンドゥー教聖地の栄光と重荷 宮本久義
一、はじめに
二、ラーム・リーラーとは
三、ラーム・リーラーの特徴
四、ガーンディーの政治理念との比較検討
五、ラーム・ラージヤをめぐるその後の状況
六、おわりに
Ⅳ 仏教の視点から共生を考える
「はいはい」の哲学?初期仏教からみた他者や他宗教との共生 堀内俊郎
一、はじめに
二、初期仏教の基本的な考え方
三、無常・苦・無我
四、無我に基づく哲学
五、愛とは異なるものとしての慈悲
六、おわりに
大乗経典における慈悲と憐愍 渡辺章悟
一、慈悲の定義(抜苦与楽)
二、三種の慈悲
三、慈悲とその訳語の語源分析
四、アヌカンパー(anukamp?)の用例とその意義
五、まとめ
アメリカにおけるマインドフルネス・ブーム?現代社会への影響とその意義 ケネス田中
一、アメリカ仏教の現状
二、背景・原因
三、「マインドフルネス」(mindfulness)という用語の由来
四、「マインドフルネス」の発展?初期
五、「マインドフルネス」の発展?ジョン・カバットジン
六、社会へのより広い応用
七、マインドフルネス・ブームの社会的意義
Ⅴ 日本における宗教の展開
選択から統合へ?日本中世仏教観の転換 末木文美士
一、中世仏教の統合性
二、親鸞における統合性
三、統合型の宗教と現代
「神と仏の出逢う国」再考 鎌田東二
一、春日大社の白漆喰磐座と興福寺と談山神社の墓および十三重の塔?「神と仏の出逢う国」再考の一視座として
二、春日大社摂社水谷神社本殿真下の白漆喰磐座と祇園社(八坂神社)の創建
三、春日大社若宮祭「おん祭」
四、世阿弥『風姿花伝』における神仏習合思想
Ⅵ 座談会
現代日本の宗教状況をどう考えるか
末木文美士・斎藤明・鎌田東二・司会 菊地章太
おわりに 堀内俊郎
編者紹介/執筆者紹介
索引
Ⅰ キリスト教社会での共生の可能性と困難さ
教会に門松を立ててよいか?イエズス会のアジア布教における衝突・妥協・融合 菊地章太
一、ひとつの質問から
二、異なる文化に入りこむ
三、現代日本につながるか
四、礼拝するのではない
五、身を切らずには……
レッシングの宗教思想?啓蒙思想との関わりから 曽田長人
一、はじめに
二、ルター派の正統主義、理神論、レッシングの宗教観?『無名氏の断片』をめぐって
三、『賢者ナータン』における宗教思想?啓蒙思想との関わりから
四、結語
共生の形而上学 永井 晋
一、形而上学としての共生思想
二、多神教から一神教へ?共生の発生
三、「形而上学とは何か」?ハイデガーの無の形而上学
四、レヴィナスの一/無限の形而上学
五、秘教的「共生の形而上学」
テロ時代の人道主義の可能性と限界?共生思想としての赤十字運動の視点から 井上忠男
一、グローバリズムとアイデンティティ戦争
二、犠牲の構図と他者との繋がり
三、赤十字と普遍的人道の理念
四、共生社会の思想的基盤とは何か
Ⅱ イスラームと他宗教との共生
他者との共生とイスラーム 鎌田 繁
一、ザーヒルの面について
二、バーティンの面について
偶像と多神教をめぐるイブン・アラビー?全体主義に抗うイスラームの思考について 小野純一
一、はじめに
二、イブン・アラビーとイブン・タイミーヤの遺産
三、セルフ・オリエンタリズムと反セム主義的ステレオタイプ化
四、イブン・アラビーの偶像論
五、まとめ
現代イランにおける諸宗教の共生の実態と課題 バフマン・ザキプール
一、はじめに
二、イランにおける諸宗教の共生に関する見解
三、イラン諸宗教の分類
四、イランの諸宗教における光と闇の形而上学
Ⅲ インドの宗教にみる共生
ジャイナ教における非暴力の哲学的正当化 ジャンヤンドラ・ソーニー(翻訳:三澤祐嗣)
一、はじめに
二、インドにおける殺生と不殺生
三、ジャイナ教の形而上学的理論
四、殺生と不殺生の形而上学的実証
五、おわりに
異宗教間の〈境界〉と〈共生〉?インドのヒンドゥー教とイスラームについて 橋本泰元
一、はじめに
二、一九九二年の暴動
三、北インド中世史における両宗教の「共生」
四、サントの伝統と思想
五、ヒンドゥー教とイスラームの「共生」?現代の事例
六、おわりに
伝説のラーマ王国?ヒンドゥー教聖地の栄光と重荷 宮本久義
一、はじめに
二、ラーム・リーラーとは
三、ラーム・リーラーの特徴
四、ガーンディーの政治理念との比較検討
五、ラーム・ラージヤをめぐるその後の状況
六、おわりに
Ⅳ 仏教の視点から共生を考える
「はいはい」の哲学?初期仏教からみた他者や他宗教との共生 堀内俊郎
一、はじめに
二、初期仏教の基本的な考え方
三、無常・苦・無我
四、無我に基づく哲学
五、愛とは異なるものとしての慈悲
六、おわりに
大乗経典における慈悲と憐愍 渡辺章悟
一、慈悲の定義(抜苦与楽)
二、三種の慈悲
三、慈悲とその訳語の語源分析
四、アヌカンパー(anukamp?)の用例とその意義
五、まとめ
アメリカにおけるマインドフルネス・ブーム?現代社会への影響とその意義 ケネス田中
一、アメリカ仏教の現状
二、背景・原因
三、「マインドフルネス」(mindfulness)という用語の由来
四、「マインドフルネス」の発展?初期
五、「マインドフルネス」の発展?ジョン・カバットジン
六、社会へのより広い応用
七、マインドフルネス・ブームの社会的意義
Ⅴ 日本における宗教の展開
選択から統合へ?日本中世仏教観の転換 末木文美士
一、中世仏教の統合性
二、親鸞における統合性
三、統合型の宗教と現代
「神と仏の出逢う国」再考 鎌田東二
一、春日大社の白漆喰磐座と興福寺と談山神社の墓および十三重の塔?「神と仏の出逢う国」再考の一視座として
二、春日大社摂社水谷神社本殿真下の白漆喰磐座と祇園社(八坂神社)の創建
三、春日大社若宮祭「おん祭」
四、世阿弥『風姿花伝』における神仏習合思想
Ⅵ 座談会
現代日本の宗教状況をどう考えるか
末木文美士・斎藤明・鎌田東二・司会 菊地章太
おわりに 堀内俊郎
編者紹介/執筆者紹介
索引