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村上専精と日本近代仏教

近代仏教学のパイオニア・村上専精。その思想と行動を考察し、近代仏教史上における彼の位置づけを問うたはじめての本格的研究論集。

著者 オリオン・クラウタウ
出版社 法藏館
ジャンル 歴史・資料
出版年月日 2021/02/28
ISBN 9784831855619
判型・ページ数 A5・370ページ
定価 本体5,800円+税
在庫 在庫あり
東京帝国大学印度哲学講座の初代教授として日本の近代仏教学の礎を築いた村上専精。その宗教史上における重要性を、これまで村上について考究してきた研究者らが一堂に会し、はじめて本格的に論じた研究論集。
村上専精という課題――はしがきに代えて(オリオン・クラウタウ)
序 章 統一論とユニテリアン思想――村上専精の全体像に向けて(ミシェル・モール/亀山光明 訳)
はじめに
一 村上専精の思想を読み解くための諸要素
二 村上専精の仏教統一への執念
おわりに

第Ⅰ部 伝統の再構築――村上専精の初期思想
第一章 排耶への姿勢――〈実学〉と村上専精の思想形成(三浦 周)
はじめに――排耶論研究の現在と方法論について
一 「時勢学問」としての排耶論――外学―破邪学について
二 村上の学問観――内学―宗乗余乗―〈実学〉
三 〈実学〉と排耶――「非科学的なキリスト教」という言説
村上の「活学問」――結論に代えて
第二章 村上専精『活用講述因明学全書』の思想(師 茂樹)
はじめに
一 村上専精の因明学
二 『活用講述因明学全書』の思想
おわりに

第Ⅱ部 仏教統一論とその思想的意義
第三章 仏教統一論と比較宗教学――村上専精の「五種の研究眼」をめぐって(岡田正彦)
はじめに
一 仏教統一論と五種の研究眼――比較宗教学と仏教史
二 比較宗教学と仏教統一論――宗教学者の仏教統一論批判
三 信仰的立場からの仏教統一論批判――統一的研究と新信仰の確立
おわりに――比較宗教学会・仏教統一論・新仏教
第四章 〈大乗非仏説論争〉再考――村上専精の意図(蓑輪顕量)
はじめに
一 明治仏教界の動向
二 『仏教統一論』の企図したもの
三 大乗が仏説である理由
四 歴史的視座と仏身論
おわりに
第五章 仏教の統一にあらがって――村上専精への宗門からの批判(ライアン・ワルド/佐々木隼相 訳)
はじめに
一 統一を批判する
二 村上の知的営為と制度的な背景
三 真宗の本当のアイデンティティ
おわりに

第Ⅲ部 統一論の彼方――村上専精の遺産
第六章 修養としての仏教――村上専精の教育実践とその射程(オリオン・クラウタウ)
はじめに
一 村上専精の女子教育論
二 苦学経験から修養談へ
三 村上専精著『通俗修養論』の形成とその内容
四 村上専精の修養論における「宗教」の位相
おわりに――「仏教と修養」の射程
第七章 村上専精と常盤大定――東京帝国大学印度哲学講座の開設をめぐって(渡辺健哉)
はじめに
一 常盤大定の略伝
二 印度哲学講座開設の経緯
三 なぜ講座設立が計画されたのか――その背景
おわりに
第八章 村上専精とその弟子――『明治維新神仏分離史料』の編纂について(池田智文)
はじめに
一 仏教史研究の方法論と国家
二 神仏習合・神仏分離・廃仏毀釈の認識
三 『明治維新神仏分離史料』編纂の思想性
おわりに

終 章 村上専精論を超えて(林 淳)
紹介とコメント
村上論を超えた先

付録① 村上専精直筆資料翻刻(オリオン・クラウタウ)
付録② 村上専精著作目録・年譜(呉 佩遥 編)

あとがき(オリオン・クラウタウ)
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