宗教と風紀

〈聖なる規範〉から読み解く現代

著者 高尾 賢一郎
後藤 絵美
小柳 敦史
出版社 岩波書店
ジャンル 哲学・思想 > 宗教総論
出版年月日 2021/01/22
ISBN 9784000614474
判型・ページ数 A5・356ページ
定価 本体5,900円+税
在庫 在庫あり
法や規則として、あるいは暗黙の了解として、社会のなかで守ることを期待されるルール=〈風紀〉。
宗教とのかかわりを軸に、その複雑でダイナミックな動態を読み解く。
エジプト、イラン、ウズベキスタン、中国、フランス、ドイツ、サウジアラビア、アメリカ、日本、そしてイスラーム国まで、新たな領域を拓く共同研究。
序 章 なぜ、いま宗教と風紀か

第Ⅰ部 風紀の形成
 第一章 「イスラームのルール」はどうつくられるのか――ムスリム女性の装いをめぐる事例から
 第二章 「よいスカーフ」と「悪いスカーフ」の攻防とその境界――現代ウズベキスタンのヴェール論争
 第三章 アルコール排斥の多義性と風紀の形成――現代中国における回族の実践と国家による宗教管理
 第四章 伝統主義の撤退戦――近代ドイツのユダヤ教正統派による性道徳矯正の試み

第Ⅱ部 風紀の維持
 第五章 サウジアラビアにおける宗教警察の役割と変容――宗教による統治は何と対立するのか
 第六章 現代イランの学校教育における宗教実践――イラン革命後の変化と現在
 第七章 暴力の組織化と風紀の維持――移民・難民・排外主義を事例として
 第八章 パワースポット・ブームと風紀――誰が神社を語るのか

第Ⅲ部 風紀の紊乱
 第九章 旧ソ連・ウズベキスタンにおける「婚外の性」とイスラーム――男が語るモラル
 第一〇章 経堂教育と新式教育―― 二〇世紀初頭の北京ムスリムの教育改革をめぐる議論と実践
 第一一章 二〇世紀初頭ドイツの裸体文化とキリスト教――裸体は罪か?
 第一二章 飲酒、性交、殺人の仏教――近代日本の戒律論

第Ⅳ部 風紀の再生
 第一三章 「イスラーム国」の下での理想的生活
 第一四章 サウジアラビアの社会変革とジェンダー秩序――国家と宗教、SNS公共圏
 第一五章 現代アメリカにおけるユダヤ教の境界線――女性ラビをめぐって

終 章 「宗教と風紀」の「と」が意味すること

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