渋沢栄一はなぜ「宗教」を支援したのか

「人」を見出し、共鳴を形にする

著者 山口 輝臣 編著
出版社 ミネルヴァ書房
ジャンル 哲学・思想 > 宗教総論
出版年月日 2022/04/10
ISBN 9784623093007
判型・ページ数 A5・214ページ
定価 本体3,800円+税
在庫 在庫あり
「宗教など信じない」と公言して憚らなかった渋沢栄一。
無宗教を自称する実業家は、なぜ「宗教」を支援したのだろうか?
本書では宗教・宗派を超えた、渋沢の多様な宗教へのかかわり方を、三つの視点から明らかにする。

第Ⅰ部では「宗教」による社会への寄与を評価し、共鳴の基盤を作り上げた姿を考察する。
第Ⅱ部と第Ⅲ部では「徳川の遺臣」として、また「名士」としての「宗教」への支援やかかわりについて考察する。

[ここがポイント]
◎ 「宗教」の視点から渋沢栄一に迫ったはじめての研究書。
◎ 渋沢栄一と「宗教」との関わりを、一次史料に基づいて包括的に明らかする。
◎ 既存の研究を参照しながら、渋沢栄一個人を超え、より広く近代日本における「実業」と「宗教」に関する研究のモデル・ケースの提供を企図した。
序章 「無宗教」の実業家が「宗教」を支援すること(山口輝臣)

第Ⅰ部 「フィランソロピー」の担い手に対する積極的な援助
 第一章 渋沢栄一と日曜学校――見出された「国民外交」への期待(佐藤大悟)
 第二章 渋沢栄一による救世軍・山室軍平への支援(町田祐一)
 第三章 蓮沼門三と渋沢栄一 ――修養団の「生みの親」と「育ての親」(山口輝臣)
 第四章 渋沢栄一と湯島聖堂・孔子祭典――儒教精神の普及をめざして(陳  彦君)

第Ⅱ部 「徳川の遺臣」としての「宗教」への支援
 第五章 松平定信顕彰と南湖神社建設への貢献(見城悌治)
 第六章 旧幕臣・渋沢栄一と徳川家所縁の寺社をめぐって(原口大輔)
 コラム1 渋沢栄一と仏教――徳川家と福祉から考える(金山泰志)

第Ⅲ部 「名士」としての「宗教」へのかかわり
 第七章 渋沢栄一と郷里の社寺(馬場裕子)
 第八章 渋沢栄一と明治神宮――内苑との隔たり、外苑への思い(平山 昇)
 コラム2 渋沢栄一と朝鮮仏教の「復興」――熊本人・中村健太郎との交叉(永島広紀)

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