講義 宗教の「戦争」論

不殺生と殺人肯定の論理

著者 鈴木 董
出版社 山川出版社
ジャンル 哲学・思想 > 宗教総論
出版年月日 2024/07/20
ISBN 9784634152472
判型・ページ数 A5・262ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
なぜロシア正教トップは「プーチンの戦争」を称賛したのか!?イスラエルの入植活動を正当化するユダヤ教の「論理」とは?平和を尊ぶ仏教が戦争を容認する時と場合とは?コーランの「(不信仰者の)首を打ち切れ」はどう解釈されるのか……世界の宗教にはどのような「不殺生」についての「戒」や「倫理」があり、それが時と場合によりどのように「殺人肯定」「戦争容認」へと変化するのか。キリスト教(カトリック、プロテスタント、東方正教)、ユダヤ教、イスラームのほか、ゾロアスター教、ヒンドゥー教、ジャイナ教、仏教(初期仏教・上座部仏教、大乗仏教、日本の仏教)、中国の儒教、道教の各宗教を第一線の研究者が論考する。
第一講 キリスト教の戦争論     [黒川知文]
    ――聖書と神学、クリスチャン(トルストイ、内村鑑三、ヴェーバーほか)の言説から

第二講 宗教戦争と民族紛争の本質構造     [黒川知文]
    ――十字軍、三十年戦争、パレスティナ戦争など      

第三講 正教会(東方教会)の戦争論     [黒川知文]
    ――プーチン・ロシアにおけるビザンティンハーモニーの復活が意味するもの

第四講 ユダヤ教における聖戦     [志田雅宏]
    ――理念と実践のはざま               

第五講 イスラームは「戦争」をどう考えるか     [鎌田繁]
    ――クルアーンと古典的法学、「反体制派のジハード論」

第六講 ゾロアスター教の戦争イデオロギー     [青木健]
    ――「世界最古の啓示宗教」とサーサーン朝ペルシア帝国
 
第七講 ヒンドゥー教の古典にみる「宗教と戦争」     [杉木恒彦]
    ――クシャトリヤ(戦士)の役割と救い

第八講 ジャイナ教の不殺生戒と戦争     [上田真啓]

第九講 仏教と戦争――持たざる者の平和論     [馬場紀寿]

第十講 大乗仏教から考える戦争と平和     [蓑輪顕量]
    ――『法華経』『涅槃経』を手がかりに            

第十一講 「僧兵」から考える日本仏教と戦争     [大谷由香]

第十二講 儒教における「人を殺すべき場合」     [小島毅]

第十三講 道教と戦争     [横手裕]

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