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植民地朝鮮の予言と民衆宗教

予言書『鄭鑑録』の基礎的考察と同書をモチーフに成立した民衆宗教の動向を分析し、様々な思惑が絡み合った植民地近代の位相を描く。

著者 朴 海仙
出版社 法藏館
ジャンル 歴史・資料 > 歴史
出版年月日 2024/09/27
ISBN 9784831855862
判型・ページ数 4-6・256ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
予言書『鄭鑑録』の基礎的考察と同書を教理的モチーフに成立した民衆宗教の動向を日本諸勢力との提携過程に注目して整理。様々な思惑が絡み合った植民地近代の位相を描く。
序 章
 一 問題の所在
 二 先行研究の検討
  (一)「民族宗教」論/(二)「植民地近代」と宗教
 三 本書の課題と構成

第一部 植民地朝鮮の終末思想――近代の予言と『鄭鑑録』の誕生
第一章 一九〇〇~一九一〇年代の予言と朝鮮の民衆
 はじめに
 一 一九〇〇年代の民衆と予言
  (一)差し迫る終末、召喚される予言/(二)「十勝地」探し/(三)「聖歳」と真人
 二 一九一〇年代の民衆と予言
  (一)信仰と利益――『酒幕談叢』の宗教関連談話/(二)「改姓」と鄭氏/(三)流民の統合原理
 おわりに
第二章 規格化される予言――植民権力と『鄭鑑録』公刊本の誕生
 はじめに
 一 一九一〇年代の「鄭鑑録」
  (一)蒐集される朝鮮の予言と在朝日本人/(二)内容の比較
 二 一九二〇年代の『鄭鑑録』公刊
  (一)細井肇の『鄭鑑録』公刊/(二)友邦文庫「鄭鑑録ニ就キテ」/(三)『鄭鑑録』のブーム
 おわりに

第二部 植民地朝鮮における民衆宗教の展開
第三章 植民地朝鮮における「類似宗教」の課題――普天教の活動を中心に
 はじめに
 一 「類似宗教」普天教の誕生
  (一)姜甑山と初期教団/(二)競い合う「太乙教」/(三)「普天教」の誕生
 二 一九二〇年代の普天教の活動
  (一)『時代日報』の買収/(二)時局大同団の結成/(三)大本との交流
 三 強制解散とその前後
  (一)人類愛善会朝鮮本部と道院朝鮮主院の設立/(二)普天教の解散
 おわりに
第四章 植民地朝鮮の民衆宗教と日本仏教――新都内の真宗同朋教会と金剛大道を中心に
 はじめに
 一 真宗大谷派新都内布教所の開設
  (一)真宗大谷派による朝鮮人布教の低調と法主の朝鮮巡教/(二)「宗教の展覧場」鶏龍山新都内/(三)「同朋教会」の朝鮮人たちと論山布教所
 二 金剛大道と同朋教会
  (一)李承如信仰共同体の誕生/(二)同朋教会との合同/(三)金剛大道の近代宗教化および同朋教会との分裂
 おわりに

終 章
 一 一九二〇~三〇年代の「鄭鑑録」と民衆宗教
 二 まとめと課題

付 録 『新都内写真』

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