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近代日本の思想変動と浄土真宗

教化・連帯・転向

部落問題と「思想問題」に関わる真宗教団の社会事業を分析し、「社会の発見」という思想変動前後における浄土真宗の社会的機能を考察

著者 佐々木 政文
出版社 法藏館
ジャンル 歴史・資料 > 歴史
出版年月日 2023/07/10
ISBN 9784831855794
判型・ページ数 A5・418ページ
定価 本体6,500円+税
在庫 在庫あり
真宗教団による社会事業、特に部落問題と「思想問題」に関わる事業の精緻な分析を通じて、「社会の発見」という思想変動前後の日本における浄土真宗の社会的機能を考察する。

序 章 社会思想史研究の対象としての浄土真宗
第一節 「社会の発見」という思想変動
第二節 なぜ浄土真宗を取り上げるのか
第三節 本書の構成

第Ⅰ部 一九一〇年代の部落改善/融和政策と浄土真宗
第一章 奈良県における民衆教化政策と被差別部落
はじめに
第一節 被差別部落の信仰状況
第二節 県の被差別部落寺院政策
第三節 被差別部落を対象とする神祇信仰導入政策
おわりに

第二章 融和政策における宗教活用論の成立
はじめに
第一節 内務省における宗教活用論の登場
第二節 宗教活用論における真俗二諦説の思想的位置
おわりに

第三章 貯蓄/浄財観から見た全国水平社創立の背景
はじめに
第一節 部落改善運動の貯蓄観
第二節 『中外日報』の浄財観
第三節 全国水平社の創立と『中外日報』
おわりに

第Ⅱ部 一九二〇年代における社会事業の成立と浄土真宗
第四章大谷派融和運動の成立と人格主義思想
はじめに
第一節 カント倫理学と社会事業論の融合
第二節 教団社会事業家の民衆運動観
おわりに

第五章 本願寺派融和運動の成立と関東大震災
はじめに
第一節 震災後における教団・運動の変化
第二節 府県融和運動の発達と被差別部落出身僧侶
おわりに

第Ⅲ部 一九三〇年代の治安維持法運用と浄土真宗
第六章 浄土真宗教団における転向強制の論理
はじめに
第一節 宗教的教化への政治的期待
第二節 佐野学と武内了温の宗教認識
第三節 思想犯への信仰強制と人格主義の変質
おわりに

第七章 司法省の転向誘発政策と知的情報統制
はじめに
第一節 刑務所における思想犯収容の概要
第二節 看読書籍による宗教的教化
第三節 転向手記の執筆
第四節 佐野学・鍋山貞親声明書
おわりに

第八章 転向者の浄土真宗信仰
はじめに
第一節 一九三五・三六年における浄土真宗信仰の展開
第二節 指導者意識の復活と宗教性の後退――大阪の場合
第三節 浄土真宗の相対化と国家主義化――京都の場合
おわりに

終 章 浄土真宗思想と近代日本社会
第一節 浄土真宗の経年的変化
第二節 「社会の発見」に対する教団の役割

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