話題の本【書評】(2024年9月~) - 2025.08.18
摩多羅神
我らいかなる縁ありて
あまりに強い霊力ゆえか、阿弥陀仏の背面や堂内の隅に秘密裏に祀られ、天魔・天狗のたぐいから行者を守ったという〈闇〉の異神に光を当て、その由緒と霊性のありかを探り、あわせて中世より脈々と受け継がれた日本の精神性を展望する、渾身の画期的論考。
第二章 毛越寺の二十日夜祭
第三章 毛越寺の摩多羅神と芸能――「唐拍子」をめぐって
第四章 摩多羅神紀行――服部幸雄『宿神論』の向こうへ
第五章 出雲の摩多羅神紀行(前篇)――遥かなる中世へ
第六章 出雲の摩多羅神紀行(後篇)――黒いスサノオ
補章 出雲の摩多羅神新考
第七章 我らいかなる縁ありて 今この神に仕ふらん――常行堂と結社の神
第八章 大いなる部屋――修正会から三河大神楽へ