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近代日本の国家と浄土真宗

戦争・ナショナリズム・ジェンダー

仏教はいかに「国民国家の〈宗教〉」たろうとしたのか。真宗者・真宗教団による言説を分析し、国民国家と仏教の関係を改めて考察。

著者 福島 栄寿
出版社 法藏館
ジャンル 日本仏教 > 真宗系
歴史・資料 > 歴史
出版年月日 2023/01/24
ISBN 9784831855695
判型・ページ数 A5・294ページ
定価 本体3,800円+税
在庫 在庫あり
国民国家形成のプロセスにおいて、仏教はいかに「国民国家の〈宗教〉」たろうとしたのか。真宗者・真宗教団による言説を主に分析し、国民国家と仏教の関係を改めて考察する。
序 章

第一章 〈近代仏教〉再考―日本近代仏教史研究と「鎌倉新仏教」論―
はじめに
一 「鎌倉新仏教」論の生成
二 日本近代仏教史研究と「鎌倉新仏教」論
おわりに

第二章 甦る清沢満之
はじめに
一 甦る筆名―「故清沢満之」から「清沢満之」へ―
二 現前する肖像―礼拝の対象として―
三 読誦される絶筆「我信念」
四 甦る清沢満之
五 「清沢先生略伝」の登場
おわりに

第三章 仏教者の自己認識と内地雑居論―日本人論・日本文化論の視点を手がかりに―
はじめに
一 近代日本の自己認識―日本人論・日本文化論から―
二 内地雑居論と仏教者
三 真宗僧たちのオリエンタリズム
おわりに

補論1 仏教者と「報徳」―明治後期~大正前期の仏教界の動向と関連して―
はじめに
一 「仏教」をテーマとする近代日本思想史研究の概括
二 明治後期の仏教界
三 「戊申詔書」と仏教者
四 「三教会同」の開催
おわりに

第四章 神道非宗教論をめぐって―せめぎあう神仏―
はじめに
一 「宗教」であるために―神道非宗教論と真宗―
二 日清・日露戦争期の「宗教」―個の救済から国民教化の言説へ―
三 「敬神問題」をめぐる真宗の葛藤―「神社対宗教」問題―
おわりに―「国家的宗教」と神道―

第五章 真宗大谷派と戦中・戦後史
はじめに
一 戦争責任告白と靖国問題
二 宗務行政における戦中・戦後の連続性
三 真宗同朋会運動以後
四 靖国神社と大谷派教団
五 大師堂爆破事件
六 「新宗憲」の制定
おわりに

第六章 真宗大谷派における女性教化―明治・大正・昭和・平成の教説をたどる―
はじめに
一 明治期の女性教化論―伝統的な教説の時代(明治二〇年代まで)―
二 日清戦争前後―高等女学校令―
三 明治三〇年代以降の女人教化―『家庭』を手がかりに―
四 日露戦争期―『仏教婦人』に見る女性への戦時教説―
五 一九一〇年代以降―「新らしい女」の出現―
六 第一次世界大戦後
七 満洲事変以後
八 日中戦争期
九 アジア・太平洋戦争期
一〇 戦後から現代へ―同朋会運動以前―
一一 真宗同朋会運動以後
一二 現代―一九八六年 男女雇用機会均等法の施行・婦人参政権四〇年以降―
おわりに

第七章 国民「宗教」の創出―暁烏敏の天皇「生仏」論をめぐって―
はじめに
一 外遊前後
二 国民の「宗教」
三 天皇「生仏」論
おわりに

補論2 近代日本における自他認識―アイデンティティと「信仰」―
はじめに
一 宗門の革新
二 「『歎異抄』を読む」
三 『凋落』―妻・房子の死―
四 『独立者の宣言』
おわりに

第八章 日本主義的教養と一九三〇年代の仏教者―暁烏敏と記紀神話の世界―
はじめに
一 『古事記の世界』
二 神仏一致―「宇宙の真実の大精神」―
三 満洲事変前後の戦争観
おわりに―『万歳の交響楽』―

終 章 日本近代仏教史研究の行方―「精神主義」研究を手がかりに―
一 近代仏教史研究の代表的テーマとしての「精神主義」
二 仏教近代化論というナラティブと「精神主義」
三 仏教近代化論の揺らぎと「精神主義」
四 「精神主義」研究と日本近代仏教史研究の現在
おわりに

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