新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
神道・儒教・仏教 【ちくま新書1325】
江戸思想史のなかの三教
現代日本人の意識の深層は江戸時代と地続きであることが明らかにされつつある。したがって江戸の思想を支配していた三教―神道・儒教・仏教―にこそ、我々の内面の問題を解く鍵がある。幕藩体制に組み込まれた仏教。近世の思想界において主導的立場に立った儒教。国学の勃興と明治維新のイデオロギーとして機能した復古神道。これらはいかに交錯し、豊かな思想の世界をかたちづくっていたか。我々の基盤になっている思想の原風景を探訪し、その再構成を試みる野心作。
序章 近世の思想と宗教を見る視点
Ⅰ 交錯する思想たち
第一章 幕藩体制と仏教
1 仏教による統治と統治される仏教
2 徳川将軍家の仏教的神格化
3 近世仏教と職分論
4 近世思想における《聖徳太子》という存在
第二章 儒教という挑戦者
1 儒者の仏教批判の構造
2 仏教優位から儒教優位への移行
3 儒教による近世的政教分離
4 近世仏教の《樹》の広がり
第三章 国学と文学
1 三教一致思想を語る《場》としての近世小説
2 国学と仏教・儒教との弁証法的関係
3 排儒排仏と容儒容仏の共存
Ⅱ 復古から生まれた確信
第四章 天竺像の変容
1 《古伝》の探究と三国世界観の変容
2 天竺からインドへ
3 ヨーロッパ人が教えたインドの実像
第五章 ゴータマ・ブッダへの回帰
1 研究対象としての《仏教》
2 《戒律復興》という原点回帰の運動
3 《雅》という場における交歓
第六章 仏教の革新と復古
1 仏教の徳目としての《孝》
2 中央と地方・革新と反革新
3 鎖国の時代の日中交流
第七章 宇宙論の科学的批判
1 西洋が三教に与えた衝撃
2 宇宙論をめぐる葛藤
3 死者との交流
Ⅲ 《日本》というイデオロギー
第八章 キリスト教との対峙
1 還俗という名の《投企》①―儒者への道
2 還俗という名の《投企》②―志士への道
3 本地垂迹的思考法とキリスト教
4 キリスト教邪教観の形成と展開
第九章 《日本》における他者排除のシステム
1 寺請制度の再評価
2 幕末護法論の陥穽
第十章 歴史と宗教
1 《王権》の正当性
2 神話と歴史
3 《歴史》という名の桎梏
Ⅳ 近世的なるものと近代的なるもの
第十一章 庶民の信仰
1 世俗とともにある神仏
2 妙好人と近世社会
3 仏教系新宗教の近世的位相
終章 近代への傾斜
1 水戸学からみた神儒仏
2 国学の宗教性の顕在化と仏教
3 仏教における近世から近代への継承
さらに理解を深めるための参考文献
あとがき
事項索引
人名索引
Ⅰ 交錯する思想たち
第一章 幕藩体制と仏教
1 仏教による統治と統治される仏教
2 徳川将軍家の仏教的神格化
3 近世仏教と職分論
4 近世思想における《聖徳太子》という存在
第二章 儒教という挑戦者
1 儒者の仏教批判の構造
2 仏教優位から儒教優位への移行
3 儒教による近世的政教分離
4 近世仏教の《樹》の広がり
第三章 国学と文学
1 三教一致思想を語る《場》としての近世小説
2 国学と仏教・儒教との弁証法的関係
3 排儒排仏と容儒容仏の共存
Ⅱ 復古から生まれた確信
第四章 天竺像の変容
1 《古伝》の探究と三国世界観の変容
2 天竺からインドへ
3 ヨーロッパ人が教えたインドの実像
第五章 ゴータマ・ブッダへの回帰
1 研究対象としての《仏教》
2 《戒律復興》という原点回帰の運動
3 《雅》という場における交歓
第六章 仏教の革新と復古
1 仏教の徳目としての《孝》
2 中央と地方・革新と反革新
3 鎖国の時代の日中交流
第七章 宇宙論の科学的批判
1 西洋が三教に与えた衝撃
2 宇宙論をめぐる葛藤
3 死者との交流
Ⅲ 《日本》というイデオロギー
第八章 キリスト教との対峙
1 還俗という名の《投企》①―儒者への道
2 還俗という名の《投企》②―志士への道
3 本地垂迹的思考法とキリスト教
4 キリスト教邪教観の形成と展開
第九章 《日本》における他者排除のシステム
1 寺請制度の再評価
2 幕末護法論の陥穽
第十章 歴史と宗教
1 《王権》の正当性
2 神話と歴史
3 《歴史》という名の桎梏
Ⅳ 近世的なるものと近代的なるもの
第十一章 庶民の信仰
1 世俗とともにある神仏
2 妙好人と近世社会
3 仏教系新宗教の近世的位相
終章 近代への傾斜
1 水戸学からみた神儒仏
2 国学の宗教性の顕在化と仏教
3 仏教における近世から近代への継承
さらに理解を深めるための参考文献
あとがき
事項索引
人名索引