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続　部落解放論の最前線

水平社100年をふまえた新たな展望

著者	朝治武編著谷元昭信編著寺木伸明編著友永健三編著
出版社	解放出版社
ジャンル	歴史・資料 > 資料
出版年月日	2021/12/20
ISBN	9784759210361
判型・ページ数	A5・455ページ
定価	本体3,000円＋税
在庫	在庫あり

この本の内容

部落解放解放論研究会は2015年7月に発足し、歴史的視点はもとより広い視野に立って、被差別部落と部落差別の変容、部落差別の存続要因、主要な部落解放理論、部落解放運動のあり方、部落解放への道筋と展望などの研究活動を進めてきた。
2018年5月から研究会は第二期に入り、第一期の成果と問題点をふまえ、部落解放運動、部落問題、歴史認識をめぐる現状と課題を深く掘り下げるだけでなく、部落解放と深く関係する被差別マイノリティと反差別・人権をめぐる課題にも視野を広げてきた。
この第二期の充実した報告内容をまとめ、2022年の全国水平社創立100年に向けて、あらたな展望を提案する。
第一期の成果をまとめた『部落解放論の最前線—多角的な視点からの展望』の続編。

第一部　部落解放運動の課題と展望
　「部落差別解消推進法」公布・施行五年………友永健三
　　―成果と課題―
　狭山第三次再審請求審における現状、課題、展望………中北龍太郎
　鳥取ループ・示現舎裁判闘争の現状と今後の課題………中井雅人
　被差別部落女性の主体性と複合差別………熊本理抄
　大阪府ハートフル条例と社会的企業………冨田一幸
　部落解放論の再構築に向けた論点整理………谷元昭信
　　―「全国水平社創立一〇〇年」への問題意識―

第二部　部落問題をめぐる現状と課題
　同和行政の果たしてきた役割と今後の課題について………中川幾郎
　現代社会の部落差別における「属地性」………阿久澤麻理子
　　―部落の所在地情報の公開をめぐって―
　「同和教育」の現状と課題………髙田一宏
　　―「部落差別解消推進法」の制定を踏まえて―
　社会教育と啓発の現状と課題………上杉孝實
　戸籍（婚姻）をめぐる女性の人権………栄井香代子
　「是旃陀羅」差別と仏教の平等観………近藤祐昭
　　―真宗大谷派の「是旃陀羅」解釈を中心として―

第三部　反差別・人権をめぐる現状と課題
　障害者差別解消法から五年、成果と課題を考える………松波めぐみ
　在日コリアンをめぐる差別問題の現状と課題………文公輝
　「アイヌ施策推進法」に見るアイヌ民族の人権課題………上村英明
　　―この法律で何が起こったか―
　現代的琉球人差別の淵源を考える………松島泰勝
　　―なぜ、琉球人遺骨返還訴訟を闘うのか―
　移住労働者の人権をめぐる現状と課題………藤本伸樹
　　―技能実習制度を中心に―
　ＬＧＢＴｓに対する差別の現状と課題………仲岡しゅん
　　―刑務所におけるトランスジェンダーの処遇を中心に―
　企業と人権………松岡秀紀
　　―国連の取り組みを中心に―

第四部　部落問題をめぐる歴史認識の現状と課題
　近世におけるかわたの人びとへの身分差別の主体と諸形態についての試論………寺木伸明
　水平運動史研究の論点と課題………朝治武
　　―『水平社論争の群像』の批評に接して―
　衡平運動史研究の現状と課題………渡辺俊雄
　ガンディーの非暴力主義と西光万吉の和栄政策………加藤昌彦
　古地図と地名について………廣岡浄進
　　―情報化と部落史研究の課題―